ロードバイカーなら湖や半島があればぐるりと一周したくなる。当然、島があれば一周したくなるのです。そしてずいぶん前から目をつけていた島があるのですよ。
そうだ佐渡島に行こう。
ずいぶん前から目をつけていたのになかなか行かなかったのは、島に行くにはお金と時間がかかるから。そして急に行こうと思ったのはコロナ関連の県民割が適用されるから。県民割が適用されるのは9月いっぱいまでで、9月29日から10月1日までの2泊3日で滑り込みで行ってまいりました。
私が住んでいるのは石川県金沢市。佐渡島は新潟県。ロードバイクで金沢駅へ。金沢駅からは新幹線輪行で上越妙高駅へ。
平日の始発だし各駅停車のやつなので先頭車両貸し切りです。北アルプスの山々が神々しい。
1時間ほどで上越妙高駅に到着。上杉謙信がお出迎え。輪行解除して上越妙高駅から直江津港まで14㎞ほどを、朝の通勤ラッシュを避けて河川敷沿いロードバイク移動。
たぶんこの山のどれかに上杉謙信が拠点にしていた春日山城跡があるはず。城好きなので行きたいところですが、寄り道している時間はないので今回は断念。急げ船が出るぞ~!
直江津港から佐渡島の南端にある小木港までジェットフォイルで移動でまた輪行。ジェットフォイルは水中翼で船体が海面から浮き上がって、高速移動できる船で時速70㎞くらいでる。ガスタービンエンジンのスタート音がかっこいいです。ただし往復で13,790円、ぐぬ!輪行手荷物は別で往復1100円、ぐぬぬ!!新幹線なみに高いですが、直江津港からはジェットフォイルに乗るしか手段がないので仕方なし。2023年にはカーフェリーに置き換わるようです。
新潟港からはジェットフォイルとカーフェリーが運航していて、運行本数も多いのでそっちの方が使い勝手は良さそうですね。佐渡汽船HP:https://www.sadokisen.co.jp/
75分で小木港に到着。家を5時に出て佐渡島到着が10時過ぎです。もうなんか疲れたし、軽い熱中症のような症状が出てちょっと頭が痛い。雨の中走るとか嫌なので3日間天気のいい日を狙ってきたんだが、9月末なのに28℃とか天気よすぎだろう。
佐渡島は海外線の道路を走っていけば大体200㎞ちょっと。船の時間を考えて1泊2日で走れないこともないですが、ほぼ1周走るだけで終わってしまいそうですね。地形的には北と南は山がちでそれをつなぐくびれ部分は平地になっています。店や宿泊施設、民家が多いのが平地部分で宿泊するにはそこらへんが便利です。私が宿泊するホテルも島のど真ん中。1日目は地図の青点の小木港から海岸線を右回りに走って、赤点の島のど真ん中のホテルまでの50㎞もない距離。通常なら2時間程度で走り切ってしまう距離ですが、観光なのでゆったり寄り道しながらのライドです。
宿根木。谷間の狭い土地に古民家が密集してる集落です。古いのは江戸時代の民家も残っている。
宿根木公会堂。これは昭和の建物。
よく古い民家が残ってるなぁと感心しながら一回りして駐輪していた駐車場に戻ると、観光案内の爺さんに「近代的な建物の壁やら屋根を張り替えて古く見せとるだけや。みんな騙されとる!」と言われました。なのでどこまでが古い部分なのかはわかりません。まぁ観光地なんてみんなそんなもんでしょうかね。でもめっちゃテンション下がったわい。
観光地はともかく海はきれいですよ。佐渡島の最高峰を眺めつつの江積農村公園のブランコ。
島なので当然ぐるっと海に囲まれていますが意外と砂浜は少なくて、大半がごつごつとした岩場です。羽茂素浜海岸は砂浜。
古い学校の校舎を使った酒蔵です。おしゃれカフェが併設してあってここでちょっと遅めの昼ごはん。(学校蔵:https://www.obata-shuzo.com/home/gakkogura/)
佐渡黒豚の酒米カレーをいただきうまかったのですが、私はそれよりもデザートでいただいた麹甘酒のアイスクリームをお勧めしたい。砂糖不使用で麹の甘味を利用して作られていて、ひと口目は甘さが足りないかなと思ったんですが、徐々にじんわりと優しい甘みが感じられます。これはうまかった!
おじさんには懐かしく感じる廊下。
眺めのいいところに建っていてカフェの窓からはこの眺めです。お勧め!!
順徳天皇御火葬塚。順徳天皇はちょうど今放送している大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の時代の天皇ですね。鎌倉幕府と対立して兵をあげて敗れ、佐渡島に配流されてそのまま佐渡でお亡くなりになります。今のところ父の後鳥羽上皇しか出てきてませんが、その辺もドラマでこれから描かれるんでしょうかね?ここは火葬された場所で塚になっていて、遺骨は翌年に京都に返されたのでここには祀られてはいません。佐渡には順徳天皇にまつわる史跡が点在しています。歴史好きなのでちょっと見に来ました。あまり人は来ないようでひっそりとしていました。
佐和田 海水浴場。佐渡のくびれの平地部分西岸。後から知ったのだがあの桟橋は撮影スポットらしい。
ここまでは海岸線にありがちな細かいアップダウンの道でしたが、まぁ標高的にはせいぜい数十メートル程度だし大した距離でもなかったので問題はないんだが、夏の間は早朝にしか走っていなかったので照り付ける日差しがつらかった。距離的に物足りないだろうと思ってクライムのオプションも用意していたのだが、なんか調子も悪いしまだ初日なので無理はしないでおこう。カフェ飯じゃ食い足りなかったので3時のおやつに回転寿司屋に寄ったのだが、3時じゃ開いておらず。すごすごとホテルに向かう。
「たびのホテル佐渡」。佐渡は旅館と民宿がほとんどで、こういった手頃なホテルタイプは本当に数が少ないです。私はロードバイクを輪行袋に入れて部屋に持ち込みたいのでホテルがいい。新しくて手頃でコインランドリーもあるし、向かいにスーパーもあるのでここ以外の選択肢はなかった。ここに2泊。
「佐渡うどん 蒼囲」で晩御飯。本当は寿司食いたかったのですが、また輪行解除するのが面倒なので県民割のクーポンが使えて歩ける距離のここに決定。蕎麦みたいに見えますがうどんです。
こちらが1日目の走行ルート。走行距離53㎞、獲得標高632m、5時間くらいかけてのゆったり観光ライドでした。