初めての道を迷わずに進むには地図が必要です。そして今時の地図といえばスマホです。現在位置は勝手に検出してくれるし、行きたい場所を指定すれば道順も教えてくれるので、自転車のナビゲーションにもスマホでグーグルマップを使っていました。
いやー便利ですよねスマホ。見やすいよねグーグルマップ。しかしながら自転車のナビに使うには少し問題もあります。屋外で画面を見やすくするには一番明るい設定にしなければならず、その状態で3時間も使えばバッテリーは空です。スマホはマップだけでなく電話や近くのお店を調べたりなど何かと必要ですから、バッテリーの持ちをよくする為に画面を見る時だけ電源ボタンを押して画面表示させてましたが、めんどうな上に度々ハンドルから手を離すのも危ないと感じておりました。
うむ、マップ機能の付いたサイコンを買おう!
サイコンの本来の目的は速度、ケイデンス、心拍数などを把握して、トレーニングやレースで効率よく体力を使うことではないでしょうか。しかしながら私はトレーニングするわけではないしレースも出ません。速度くらいは気になってましたが、なきゃないで構わんしぐらいのスタンスです。ならモバイルバッテリー外付けしてスマホ使っとけってなことですが、それはあまりスマートではないし、なによりサイコン使ってみたかったんじゃよ(順調に沼にはまって行ってます)。
私がサイコンを選定するにあたっての条件は、地図が表示できる機能が付いているのと(当たり前)、安価であることです(金はない)。
Lezyne Mega Xl GPS
そんな選定条件の中、私が選んだサイコンはこちら。
Lezyne Mega Xl GPS です。国内正規品だと税込みで2万6千円くらいしますね。(国内正規品は2年保証付き)
まぁ私は当然ながら海外通販です。wiggle、pro bike kit あたりなら1万7千円前後で買えますので、地図表示機能付きの安価なサイコンの条件を満たしてくれました。それとレザインのライトを使っているのでなんか馴染みがあったんですよ。
細かい機能ですが、まぁ自分で Lezyne Mega Xl GPS の公式ページを見てください。画面が大きくて、縦でも横でも使えて、バッテリーは最大48時間持って、スマホとの相性が良くて、まぁ高性能ですよ。私には十分ですよ。たくさん機能があってとても説明しきれないので、私が普段使っている範囲(ナビ中心)で使い勝手を書いていきたいと思います。
箱をパカッと開けてこちら内容物。サイコン本体、USBケーブル、説明書、写真には写ってないですが本体裏に簡単に取り外しのできるマウント、マウントを固定する輪ゴム4本です。
付属の説明書は日本語には対応してませんが、ボタンの説明やマウントの装着方法やらのごく単純な説明のみで、詳しい使用方法はレザインのサイトにpdf形式のマニュアルがあるのでそれを見てねってことなので問題ないです。そっちのマニュアルは日本語対応してます。
使い始める前にまず必要なのがアップデートです。レザインのどこかのページに小型のアップデートが1~2か月に1度、大型のアップデートが年3~4回ほど行われてますよと書いてあった気がします(気のせいかも)。実際に購入から4カ月の間に3回アップデートがありました。
追記:最近は成熟されてきたのか、アップデートの間隔は4ヶ月おきくらいですね。
アップデート内容は新機能の追加、グラフィックの改善、機器の安定性の向上などやっておいて損はない。いや絶対にやった方が良いです(理由は後程)。
アップデートはパソコンにUSBケーブルで本体をつなげて、レザインのHPから更新プログラムをダウンロードしてポチッとすればやってくれます。最近はスマホで十分だからパソコンを待たない人も増えているようですが、アップデートにはパソコンが必須です。持ってない人は職場でこっそりやるなり、お友達の家を襲撃するなり頑張りましょう。
お次にサイコンの基本的な設定です。表示言語や、画面のどこに何を表示させるかなどですが、このような設定は専用のアプリの「Lezyne GPS Ally v2」をスマホにインストールすれば本体のちっさいボタンをポチポチせずとも、スマホの画面から簡単にできます。サイコン本体のボタンがけっこう固いのよね。スマホとサイコンはBluetoothで接続。
このアプリはライドの記録や、ルートの作成などにも使いますから必須ですね。この後にもいろいろ出てきますが、スマホとの連携が良くできているサイコンだと思います。
ルート作成
ルート作成ですが先ほど出てきたアプリを使ってスマホで作成します。アプリを起動してナビゲーションの画面に移行すると、いつも見慣れたグーグルマップが。地図データはグーグルマップと同じなのかな?
画面上でスタート地点をタッチ。次に経由したい地点をタッチすると、大きめの道か裏道の2ルートが表示されるので好きなほうを選ぶ。そしてまた経由地タッチを繰り返して到着地点までのルートを作成します。スクリーンショットの青丸はタッチした経由地。赤線は決定したルート。黒線は選ばなかった裏道ですね。
経由地とかどこでもいい場合は、到着地点をタッチするなり検索結果から選ぶなりするだけでルート作成してくれます。
あとはGOをタッチすればサイコンにデータが送られてナビ開始です。
ライド途中に行き先を変更した場合などにも、その場でスマホから簡単にルート作成できるのでこの手軽さはとてもいいです。
ただし不満を一つ。ルート距離は表示されますが標高はグラフで表示されるのみです。できれば総獲得標高が分かるとありがたいなぁ。今後追加されることを期待します。
追記:アップデートで追加されたのか、いつの間にかルート距離の下に獲得標高も表示されるようになってました。
さらに追記:ルート作成時には獲得標高が表示されますが、いったん保存してしまうと総獲得標高は表示されずグラフでの標高表示のみ。なんでじゃ?
パソコンでルート作成したい場合はレザインのサイトからもルート作成できますが、地図のサイズがおかしくて画面に収まりきってなかったり、経由地が25か所までしか設定できなかったり、こちらも獲得標高が分からなかったりと、まぁ使えませんな。gpxとtcx fileに対応しているようなのでルートラボなどで作ったデータをアップロードした方がいいですね。ルートラボが2020年3月末で終了するようですが、みなさんどうするの?
あと忘れてはいけないのがサイコンに地図を表示させるには、走る範囲の地図データをパソコン経由かスマホ経由でサイコン本体にダウンロードしておく必要があります。スマホ経由だとデータのやり取りにけっこう時間がかかるので、私はパソコン経由で。
レザインのサイトからオフラインマップのファイルを作成してダウンロード。サイコンをUSBケーブルでパソコンに接続して、サイコン内のマップファイルに入れてやるだけ。ただし一度に作成できるマップ範囲は最大でも上の赤色の枠くらいです。もっと広範囲のマップが必要な場合は、さらにマップファイルを作成して追加する必要があります。これは毎回やる必要はないので、自分が行動する範囲を広めにとって突っ込んでおけばよし。
ナビで実走
先述の通りスマホのアプリからルート作成するなり、保存しておいたルートを呼び出してGOをタッチすれば、10秒ほどでサイコンに送られます。
現在地は丸の中に三角マークで、作成したルートは矢印で、進んできたルートは黒線で表示されます。地図上には2つまでデータ表示ができて、私はいつも平均速度と走行距離を表示させてます。もちろん邪魔なら無表示にもできますよ。
地図の表示範囲は横幅が2.1㎞、1.1㎞、267mの三つの縮尺から選べます。写真は267m。
事前に曲がる場所までの距離が画面上部に表示され、さらに音でも知らせてくれます。100m手前でピッ!60m手前でピッピッ!!20m手前でピヨッピヨッピヨッ!!!ルートから外れた場合にも警告してくれて、元のルートに戻れるように誘導してくれます。これのおかげで初めての道でも迷うことはほぼなくなりました。
ただし時々、分岐のない緩いカーブなんかでもピヨピヨなったりしてフェイントをかけられます。お茶目な奴め!
それと表示される地図ですが、あくまでも簡易的で川や鉄道などの目印になるようなものは表示されません。あくまでも道のみ。ナビのおかげで迷いはしませんが、初めて走る道だと今どのあたりを走っているのか把握しずらいとは感じますね。地名くらい表示されるとありがたいなぁ。
走りなれた道ならばナビなしのデータ表示のみで。最大で10ものデータを同時に表示できます。センサー類を付けてない私にはこれだけで十分ですな。
気温20℃から28℃、繋げた機器はスマホだけ、バックライトは使わず、ナビを使いながら7時間ほど使用した結果、バッテリーの減りは五分の一ほどでした。1日中使っても今までバッテリーで不安になることはなかったです。
走り終わってログを保存すると自動でスマホとクラウド上に保存され、レザインのサイトやアプリからもデータの確認ができます。strava と紐づけておけばそちらにも自動でデータがアップされますよ。私はストラバ派。
いい事ばかりでもなかったよ
購入から4ヶ月の間に起きた不具合も書いておきましょうかね。
ビワイチ西岸編にて目的地まであと少しって時に、画面に意味不明な文字が羅列されてフリーズ。強制終了からの再起動。せっかくのビワイチのログが半分吹き飛びました。
一時期、保存しておいたルートをスマホからサイコンに送信したのに、いつまでたっても完了しない現象が起きました。これにはかなり苛立ちました。走り出す準備が全部終わって、これからロングライドに繰り出そうとする出ばなをくじかれた事が4回ほどあります。
これは不具合ではありませんが、ガーミンなんかはAmazonで探せばサードパーティ製の安いマウントがたくさんありますが、レザイン対応のってあまりないんですよね。純正品のマウントは結構お高いんですのよ。
それでも満足しています
私の使っている範囲(特にナビ中心に)で、いいとこ悪いとこを書いてみましたがどうでしたか?Lezyne Mega Xl GPS が気になっている方は、おそらく私と同じように地図表示のできるサイコンを手軽な価格で手に入れたいって方が多いのではないでしょうか?正直、地図表示はグーグルマップに比べたらかなり貧弱ですし、これより見やすい地図を使ったサイコンは他にもありますよね。最近ガーミンの新型が登場しましたがカラーディスプレイにタッチパネル、地図にはコンビニまで表示されているじゃないですか!?お金をだせるならばあちらを買う方が断然良いでしょうね。少ないお小遣いでやりくりしている方は、地図はあくまで簡易的ってところを納得しておけばこちらを買っても満足できるでしょう。
なんか少し詰めの甘さも感じられますが、以前よりロングライドがはかどってますので私は満足してますよ。
追記
その後、富山湾ライドの途中にエラー画面が出てフリーズしました。
ビワイチの時に出たエラーと同じ症状ですね。両方ともナビを使ったロングライド時。こうなるとどのボタンを押しても反応しないので強制終了しかありません。本体のサイドにあるENTERとMENUボタンを長押して、シャットダウンしてから再起動。それまで走ったログは吹っ飛びます。おい!不具合多くねぇか?
さらに追記:ソフトが成熟してきたのか最近は不具合が起こることがなくなりましたね。アップデートの頻度も少なくなりました。