買ってから2年ほったらかし
TPUチューブが世に出始めてから何年くらいたったでしょうか?もう5年以上は経っているかと思います。
初期のTPUチューブはブチルに比べて格段に軽いが一本5千円もするし、熱に弱いのでリムブレーキにも使えないので、貧乏リムブレーキライダーの私には無縁なやつでした。
そこから少しずつ値段が下がっていき、2年くらい前に出たのが Magene の EXAR TPU チューブ 。
1本1,650円でブチルと価格差がずいぶん小さくなった上に、熱にも強いらしくてリムブレーキにも使える。
俺にも買えるし使えるじゃん!っとなって購入したのが2年前。次パンクしたらそのタイミングでブチルから交換しよう用意していたのですが...
全然パンクせんのですよ。最後にパンクしたのが何年前だったか思い出せないくらいに。
パンクもしていないチューブを交換するのは貧乏心が痛みますが、このままTPUチューブを腐らせておくのはもっともったいないので、いい加減に交換してやろうかと思います。
Magene EXAR TPU チューブ
Magene の EXAR TPU チューブ。これ使っている人は多いんじゃないでしょうか。だって安いもの。
記事書きながら確認したら、現在は 1,430円 に値下がりしてるじゃないですか!?何もかもが値上がりしているこのご時世に値下げするなんてあるんですね。
ってことでこれならブチルチューブとの価格差も数百円でお財布にやさしい。
バルブの長さは 45㎜、60㎜、75㎜ の3種類。
ホイール径700c、タイヤ幅 23c~28c まで対応。
重量は 36g。

バルブ長60㎜のやつで実測したら 36.2g 。軽いね~!
ちなみに今まで使っていたブチルチューブが Continental Race 28 (700C) Wide の 25C~32C のやつで、計ってみたら 134.4g と 131.6g でした。
えっ!?片輪で 100g 近く軽くなるのか?てか今までのチューブ重っ!!(32cのクロスバイクのチューブと共用するため)

チューブとバルブの接合部にしっかり補強が入ってますね。この部分が空気漏れの原因になることが多いらしい。

体積も半分以下で、パンク時のスペアにも場所を取らないのでよさそうですね。
バルブは樹脂製。樹脂製バルブはメーカーによっては微妙に太いことがあったりするようなので、手持ちの携帯ポンプとの相性も確認しておくこと。パンクしてポンプ使えないとかなったら終わりなのでね。
私の携帯ポンプは大丈夫でしたが、バルブが樹脂製なので何度もポンピングしていたらへし折ってしまいそうで怖かったです。
バルブコアは外れない仕様です。

バルブとリム間の音鳴りを防止するシールも付属してます。何の説明もなかったので、最初は何に使うのか謎でした。

チューブを輪っかにした接合部分は素材が二重になっているので、空気を入れても伸びが悪いです。触るとわかるんだが微妙にくびれができています。気になって調べてみたら、
・チューブのつなぎ目は強固になっているため、個体によっては膨らみ切るのに時間(数日)がかかる場合があります。膨らみ切らずに走行しても問題ございません。(GROWTAC公式HP)
このままでいいみたい。
ついでにその他の注意事項も、
・本製品は耐熱性に優れていますが、リムブレーキ仕様の自転車で長い下り坂等の長時間ブレーキを使用することを想定される場合は、ポンピングブレーキを使用する等、リムの温度上昇をケアしながら走行してください。また、熱により空気圧の上昇が予想される場合は、あらかじめ空気を抜いて空気圧を下げた状態で使用してください。
・初期不良の確認のため、本製品を使用する前に0.5bar/8psi以下の空気を入れ、水の中に入れるなどし、空気漏れがないことを確認してください。装着後は保証対象外になりますので、ご注意ください。
・タイヤの中に装着しない状態で0.5bar/8psiを超える空気圧を入れないでください。破裂する可能性があります。
・ホースを経由しない携帯電動ポンプを使用すると、発生する熱によりバルブが変形して破損する場合がございます。
・一部のホイールにバルブ径が合わずに装着できない場合があるという報告がございます。(個体差等にもよります)バルブ径を公開しておりますので、ご確認いただけますと幸いです。
リムブレーキでも使えるとはいえやっぱり熱には弱い。電動ポンプの熱にすら弱い。ブチルチューブに比べて繊細な感じですね。
実走
それでは実走。
最初のこぎ出しから感じる踏み出しの軽さ!
私は相当鈍感ですし、急な加減速もあまりせずシッティングで淡々とペダルを回し続けることが多いエンデュランスライダーですが、さすがにホイール周りが前後で200g近くも軽くなるとわかりますね。明らかに加速時の漕ぎ出しが軽いです。
市街地を抜けるまでの信号待ちの度に、加速の軽さを何度も味わう。
でもまぁ一カ月もすればこの軽さにもなれちゃうんだろうなぁ。とか考えながら平地を抜けて、普段からよく走る坂道にさしかかる。
やばい。坂道で足がよく回る。
平地ではこぎ出しの軽さを感じていたのですが、坂道では上っている間ずっと軽い。シッティングで淡々と回し続けているのですが、やっぱりいつもよりも足がよく回る。
いつも走っている坂道なのでよくわかる。いつもなら最大斜度9%で一番軽いギアまで使い切ってヒィヒィいいながら上る場所も、今日はちょっと余裕がある。
千数百円でこれだけ効果があるんならそりゃみんな使うわな。
その他には乗り心地は固くなってかすかに転がり抵抗も下がったような気がする。空気圧を高めにした時のような感覚ですね。
これは空気圧を下げてやれば解決するのかな?これからよさげな空気圧を探っていきましょう。
安全性にかかわるので一番気になる耐熱性ですが、GROWTACの公式ホームページでは、
カーボンリムで使用し、直線速度12.5km/hで回転させ、ゆっくりとブレーキをかけ、リムのブレーキ位置の温度が240℃になるまで監視し、この温度で10秒間保持する。その後、ブレーキを解除し、リムの温度が60℃以下になったら、テストを繰り返す。このテストは合計3回繰り返す。
テスト終了後、タイヤの空気圧をチェックし、インナーチューブの外観をチェックし、24時間後に空気をいれて気密性を再テストする。
EXAR TPUチューブはこのテストにクリアしたが、競合の他社製のTPUチューブはこのテストをクリアできなかった。(GROWTAC公式HP)
っと書かれていますが、じゃあ実走でどの程度耐えられるのか?
これじゃ分からんね。
これからも使う?
TPUチューブの効果は抜群でした。
こぎ出しが軽い。坂道も軽い。転がりもちょっといい。費用対効果も良い。
乗り心地は固くなりましたが空気圧で調整はできそうだしね。
ただし私はトラブルがあっても自力で家まで戻ってくるのを重視しています。お迎えに来てくれる人おらんからね。
今までは替えのブチルチューブ1本とパッチも持っていくことで、複数回のパンクにも対応できるようにしていました。
TPUチューブのパンク修理ってどうなんでしょう?1回目のパンクはチューブ交換でいいですが、2回目以降のパッチ修理は?
基本はチューブ交換だ。パッチ修理しても数日で空気漏れする。ブチル用のイージーパッチでもいける。など黎明期だからでしょうか、みなさんいろいろ試してきたみたいですね。
私はのりで付けるタイプのTPU用のパッチを用意しましたが、これで行けるかちょっと不安。
あと耐熱性ね。乗鞍とか渋峠に行ってみたいんだが、さすがにそれだけの長い下りになるとやっぱり不安。
私、心配性なんです。
でも安全にかかわることなので、当分は探り探りで運用ですね。
