クランクは自転車の顔
私の乗っている普段乗りクロスバイク、TREK FX3 2017年?

元々はフロントトリプルでチェーンリングが3っつも付いておりましたが、真ん中の1つしか使わんてことで、1年くらいでフロントディレイラー取っ払ってナロウワイドのチェーンリングを付けて、フロントシングル化して乗っておりました。

チェーンラインとか何も考えずにトリプルクランクの真ん中にチェーンリングぽん付けしただけ。チェーン落ちは2回したけど、チェーンのテンション強めにしてみたらそれ以来問題なしですね。
ただずっと気になっていたことがあった。
クランクがダサい。
機能的には問題ないのだが、なんだかもっさりしていてずっと気に入ってなかった。自転車を横から見るとクランクってけっこう目立つ部品ではないでしょうか?まぁ自分の自転車だからこそ目が行きがちで、他人の自転車なんか見てる人は少ないでしょうけど。
このクロスバイク9年くらい乗っているので、目立つ部分のパーツを取り換えて気分を変えてみたいと思います。
パーツ選定
このクロスバイクのボトムブラケットは、シェル幅68㎜、ISO/JIS/BSC/BSA規格のネジ山が切ってあるタイプです。
今つけているBBがこれ。1年くらい前に交換したばっかり。

SHIMANO BB-UN300。68がシェル幅。VLってなんだろう?。BC1.37×24がネジの内径やピッチの規格で、要はISO/JIS/BSC/BSA規格ってことです。MM110が軸の長さ。軸の形状はスクエア。
ふぅ~BB難しい。
クランクの選定なんですが、当然シェル幅68㎜のISO/JIS/BSC/BSA規格で使えるのと、機能よりもかっこよさ重視で。今回はドレスアップ目的なのでね。
そんで探してみたところ...クランクって高いんだね。くじけそうになったよ。
そんな中からかっこよさと手ごろな価格で見つけ出したのがこちら、

FORMOSA MTB アルミクランク、シャフトとスペーサーセット。1万1千円くらい。
あと別売りのボトムブラケット。5千円くらい。
うん、かっこよろしい。シルバーに光り輝いとるね。ブラックもあるよ。
細かく見ていきましょう。

こちらのクランク、チェーンリングはSRAMのダイレクトマウントです。ネジ3本でクランクにとめるタイプ。なのでチェーンリングはこの規格に対応したやつを用意する必要がある。
さすがに裏面は磨きが粗いですが、裏面なんて誰も見んからよい。
付属している中空シャフトは直径30㎜。シェル幅68~73mmに対応。シェル幅68㎜のフレームに使う場合はクランクとBBの間に付属のスペーサーをたくさん入れて隙間を埋める。なのでシェル幅68㎜に使う場合は今までよりQファクターが広くなるのかな。別売りで68mm用の短いやつとか、もっと長いシャフトもある。
シャフト直径が30㎜の中空シャフトになったのでBBもそれに対応したやつが必要です。
BBもFORMOSAのやつを買いました。5千円前後でまぁ手頃で上記の規格に対応。BB規格的にはなにになるのかな?
今まで使っていたBBはフレーム内にベアリングが内蔵されるタイプですが、このBBはシェルの外側にベアリングがあるのでBBシャフトを保持する間隔が広くなり剛性が高くなるらしい。さらに径を太くした中空シャフトでこちらも剛性が高くなるらしい。
クロスバイクにはオーバースペックですね。

最後に重量。クランクは 475.9g。ちなみにクランク長160㎜です。
このクランク150㎜から175㎜まで5㎜刻みでクランク長が選べます。今まで使っていたクランクは170㎜なので、一気に10㎜短くなります。私の身長167㎝なんですが、足の短いやつには170㎜は長すぎるんじゃないかなと思ってお試しです。

シャフトが 99.4g。

スペーサーが 12.3g。クランクとペダルの間用のスペーサーを忘れてましたが、それを入れても13gちょい。

BBが 98.7g。
合計 687g くらい。
チェーンラインも考えよう
フロントのチェーンリングも必要なので買わなきゃいけないのですが、その前にチェーンラインも考えておきましょう。
フロントのチェーンリングがフレームの中心から何ミリの位置にあると、無理なく変速出来てチェーンのよじれも少なく効率的に走れるのか。見極める必要があります。
このクロスバイクは9速なので、リアスプロケットの中心はトップからもローからも5枚目のこの位置です。

リアエンド幅135㎜、右リアエンドから5枚目のスプロケット中心の位置まで24㎜(実測)。
135÷2-24=43.5㎜
43.5㎜がフレームの中心からリアスプロケット5枚目までの距離です。フロントのチェーンリングもフレーム中心から43.5㎜の位置にあれば、ギアがトップでもローでもチェーンのよじれは均等になるのでよさげです。

ただしチェーンリングを内側に寄せすぎると、トップ側にギアを入れた時にチェーンの側面が1枚内側のスプロケットに擦れます(矢印のあたり)。
ちなみに今のフロントチェーンリングの位置は54㎜くらいで、結構外側に寄ってますね。変速に問題はないのですが。一番軽いロー側に入れた時にはチェーンよじれてるなって感じの音を発していて苦しそう。
新しい FORMOSA クランクのチェーンリングの位置は、5㎜厚のチェーンリングを想定して計ってみるとフレーム中心から53㎜くらいの位置になるようです(数ミリの誤差あり)。
チェーンリングの位置は今のクランクとあんまり変わらんね。もっと内側に入れてロー側のチェーンのよじれを解消してやりたいです。

32Tで刃の位置が内側に3㎜オフセットしてるやつです。お隣の国から輸入。713円。

あとクランクとチェーンリングの間に入れる2㎜のスペーサー。
急に中華製の激安輸入。自転車にあんまり得体のしれんもの入れたくはないのだが。クランクとBBで金なくなった。ウルフトゥースとか激高で手がでんのよ。

裸で送られてくるかと思ったがパッケージはちゃんとしてる。

お皿のような形状になっていて、刃先が取り付け位置より3㎜内側に入り込んでいます。これとスペーサーで5㎜ほど内側に入れてやります。フレーム中心から外側に48㎜くらいの位置に刃先が来るはず。スペーサー使わなくても6㎜オフセットのチェーンリングもあるんですがね。こっちの方が安くついたのよ。
なんで5㎜オフセットにしたかは...勘です!
チェーンがどの程度よじれてスプロケットに干渉して変速に影響するかは分からん。現物で確かめるしかない。
施工
今まで付いていたペダル、クランク、BBはみんなきっと外せるよね。気を付けるのはペダルとBBの回す方向。あとは工具さえあればできるはず。
右ペダルは正ネジ、左ペダルは逆ネジ。
BBは右が逆ネジ、左が正ネジ。
ややこしや。
たいがいきつく締めてあるので簡単に外れなくて、「あれ、逆か!?」ってなって私は毎回調べることになります。

鉄パイプがあるといいですよ。工具を延長させると力を加えやすくなります。あとはうまいこと体重を使って頑張る。しかし、9年乗っててBB周りの工具なんて5回くらいしか使ってないなぁ。
そしてここで気づく。今まで使ってたチェーンリング34Tかと思ってたら36Tじゃったんよ。新しいチェーンリングは2T小さくしたつもりだったんだが、4T小さくしちゃった。やべぇ間違えた!
すべて外したら新しいBBからつけていきます。

手回しで入るところまで入れて、後は工具で...BB工具用意してなかった。
工具が届くまで1週間中断。


BB外径49㎜で16T(溝が16個)あるやつに使える工具。またアリエクで361円。
amazon にあるいかにも中華製なやつは、アリエクで探せばたいがい格安で売ってます。たまにクズみたいな商品もあるので注意が必要です。最近は paypay にも対応してきた。現在は少額の個人輸入には税金がかからないことになっていますが、見直しの動きも出てきていますので今後はどうなることやら。

シャフトにグリス塗ってBBに突っ込む。プラスチックハンマーが必要。
この後クランクを装着しますが、このままだとBBとクランクの間に結構な隙間ができるので付属のスペーサーを入れます。

3㎜、2.3㎜、1㎜、0.5㎜、が2枚ずつあるので0.5㎜以外の3枚を左右に入れました。

右クランクに2㎜スペーサーをはめて、

チェーンリングで挟んでネジ止め。T20のトルクスネジ。

左右のクランクをシャフトにはめて10㎜ヘックスレンチで締める。締付トルクは43~50N・m。左右とも正ネジ。

ここのボルトはよく見ると二重になってます。奥にあるのが今締めた10㎜のクランクボルト。手前側にあるのはクランクボルトのゆるみ止めのキャップですかね。
14㎜ヘックスで締め付けトルク3~5N・m。こちらは左右ともに逆ネジです。
奥のクランクボルトを締めた後に、手前のキャップを締める順です。

こちら公式さんのブログです。このあたりの事が書かれているので読んでおきましょう。
10㎜も14㎜のヘックスも持ってなかったのでホームセンターに買いに行きました。14㎜1本で千円くらいしたわ。今後もここでしか使わなそう。

スペーサーを入れましたが、右クランク側からプラスチックハンマーでシャフトをのあたりを軽くコンコンして押し込んでやると、左クランクのスペーサーあたりに隙間ができます。左クランクにはこのすき間を埋めるアジャスターが付いているので、これを回してクランクの回転が渋くならない程度に調整して、人差し指のところにあるちっこいボルトを締めて固定する。
元のクランクのQファクターが174㎜、FORMOSA のクランクの方は178㎜でした。4㎜だけ広くなったけど私に感じ取れるかな?
あとはペダルをつけて、
チェーンをつけて終わり。チェーンリングが4T小さくなったのでチェーン調整も必要かと思いましたが、今まで結構きつめにはってたのでとりあえずこのままの長さで。
あとクランクの長さが変わったのでサドルの位置も当然変わってきますね。とりあえず適当にシートポストを5㎜出して、サドルも5㎜後ろに下げます。

はい出来たぁ。クランクだけ輝いとるね。こうなると他の部分にもシルバーのパーツ入れていきたくなるね。これから考えていきましょう。
しかし部品代だけで1万7千円くらいいったか?クロスバイクにしては贅沢し過ぎた気がするね。
実走
さぁ走らせましょう!
今回の目的はドレスアップでしたが、クランクの長さを10㎜短くして160㎜にしたんです。この効果も確かめていきましょう。
まず感じたのは足の可動域が小さくなってクルクルとクランクを回しやすくなりました。悪い言い方をするとちょこまかと小さく回してるようにも感じます。半径10㎜、直径で20㎜も可動域が変わると違いの分からない私でもこれは感じ取れます。
これ人によって好みが分かれるんでしょうが、トルクをかけずにクランクをクルクル回していくタイプの方には、短いクランクがあっているのではないでしょうか?
私は断然クランク短い方が好みです。めちゃめちゃ回しやすい。もっと早く交換すればよかった。何ならロードバイクの方もクランク短くしたい!
Qファクターの差は、私には感じ取れませんでした。
あとクランクが短くなったことで同じギアをこぐ時にはより力が必要になるはずですが、チェーンリングを小さくしちゃったんでこれは判断できない。まぁ重いと感じるならギアを軽くすればいいだけです。間違ってチェーンリング4Tも小さくしちゃったんでロー側には余裕があります。
その分トップ側が足りなくなるかとも思ったんですが、クロスバイクで35㎞/hとかださんのでこれも問題なしです。
チェーンラインの調整ですがこれもなかなかうまくいきました。一番軽いロー側に入れた時のチェーンがよじれてきしむ感じがかなり軽減されたし、トップに入れてもチェーンはギリギリ擦れてない。変速も調子いい。適当5㎜オフセットがはまりました。
やっすい中華チェーンリングも、8年使い古したやつに比べればむしろいい感じ。耐久性はまだこれからなんでどんなもんか分かりませんが、これは当たりのやつでは?
結果今回のパーツ交換はすべてがうまくいきました。そして新しいパーツを入れると、使い古したバイクに乗るのがちょっと楽しくなるよね。