ロードバイクのチューンナップに一番効果的と言われるホイール交換。完成車に付属していた物から交換したら、漕ぎ出しが軽くなって別物にとか。平均速度が2㎞もアップしたなんてお話も見かけます。
ほえ~俺の MAVIC AKSIUM も、いいホイールに交換したら羽が生えるのかぁ。なんて夢を見ながら、海外通販サイトを毎日眺める日々が続いておりました(これはこれで楽しい)。でもホイールお高いですよね。簡単には手を出せない金額ですので、突然の円高とか、モデルチェンジの在庫処分でもあればそのうち買おうかなぁ程度に考えてました。
そんなとある日の早朝
【ProBikeKit】 って知ってますか?wiggleと同じような自転車の海外通販サイトです。なぜかこいつもイギリス。そのPBKから割引クーポンのメールが届きました。大概いつも20時頃に送られてくるのですが、このころ私は早寝早起き生活を送っていたので気づかないままでして、寝起きのメールチェックで発見。割引クーポンの内容は、表示価格から14%OFFで最大4,150円までで12時間限定、だったかと思います。
最大4,150円OFFはでかいな。でもPBKの割引クーポンでよくあるのは、買おうと思ってクーポンコードを入力したらその商品は適用外だったなんて事が起こります。期待せずに試しにフルクラム RACING3 にコード入力してみると...通った!?割引効くじゃないか。
レーシング3の表示価格46,822円(すでにかなり安い)から4,150円OFFで、42,672円!?
ちなみにカンパニョーロ ZONDA に至っては34,816円からの4,150円OFFで、驚愕の30,666円!?
おいどうしたPBK?店じまいセールか?ゾンダって国内定価で7万くらいしなかったか?爆安だぞ、どうする俺?おおおぉーおお落ち着け俺。寝起きに爆安見せられて正常な判断ができていないぞ。クーポンが効くのは8時までで現在5時。とりあえずひとっ走りしながら考えようと早朝サイクリングへ。
ゆったり走りながらどうしようか考え中...私の中では海外通販サイトを眺める数か月の間で3つのホイールに絞られていました。脚にやさしげでロングライド向けなZONDA 、ゾンダよりも軽量で高剛性ダイレクトな反応のRACING3 、ゾンダと同価格帯でチューブレスでも遊べる Prime Pro です。Prime Pro はwiggleとCRCでしか買えないホイールなので、PBKで買えない時点で脱落。みなさんホイールのグレードアップでお馴染み、ゾンダとレーシング3の一騎打ちです。価格的にはゾンダかなぁ。でもワイドリム化してからのゾンダはあんまりって話もあるし。整備性はどうかな?ちょっぴり背伸びしてレーシング3か?
小一時間のサイクリングでも決めきれずに帰宅。冷静になろう。俺レースとか出ないぞ。どっちかというとロングライド志向。ダイレクトな加速性とか高剛性は必要か?俺の経済状況からしてもふさわしいのは...
ゾンダ!君に決めた!!
うんうんいいじゃないか。3万ちょっとでゾンダが買えるなら最高じゃないかと自分に言い聞かせて、カートにゾンダを入れてクーポンも適用。よし購入と思いきや...重量2㎏以上だと、購入金額35,500円未満の場合は送料3,300円がかかると。
なんですと?それは聞いてないよ。送料払いたくないよ。プラス5,000円ほど余計な買い物すれば済む話なんですが、他に欲しいものはない。
んぐぐぐぬぅ...レーシング3繰り上げ当選です!!
価格?剛性?重量?整備?もうノリです、勢いです。うんうんいいじゃないか。4万2千ちょっとでレーシング3が買えるならと自分に言い聞かせて、ポチッと購入。
ポチッとしてから9日後
ポチッと購入してから配送状況を確かめる毎日。そして購入から9日後。
きたきたきたーっ!フルクラム レーシング3!!ちなみに2018年にモデルチェンジしたやつね。
受け取り時に、消費税・地方消費税合わせて1,900円と通関税200円の合計2,100円を配達員に支払い。関税はかかりませんでした。購入時のホイール価格42,672円と税金2,100円で合計44,772円です。やっぱり安いよね。
ホイール入ってる!当然です。はやる気持ちを抑えてまずは内容物チェック。
フルクラムポーチの中に入っているのは説明書、10速以下の場合に付けるスペーサー、あと写真にはありませんが当然クイックリリースが入ってました。
ホイール通販で心配になるのは振れがあったらどうしようとか、初期チェックは?ってところでしょうが、ハブにチェックシートがぶら下がってました。当然出荷時にチェックしてくれてるようですね。おかげで振れもなくすぐにでも乗れる状態でした。
店舗で買う場合はそのあたりもきっちりやってくれるでしょうし、場合によってはホイールバランスも見てくれたりするのでしょうね。後々の振れとりなども考えると心配な人は店舗で買う選択肢もありなのでしょう。
それではアクシウムからタイヤとスプロケットを移植。当然自分でやります。
レーシング3はリムにスポークを通す穴が開いていないので、リムテープが不要。リムテープの劣化を気にすることなく、その分軽量化出来て、ランニングコストも減るのはありがたいですね。タイヤは25~50㎜まで対応。チューブレス非対応、クリンチャー専用です。
移植完了!これが新ホイールかぁ。見た目地味ですな。アクシウムも地味でしたが、こちらも控えめなビジュアル。ちょっと離れて見たらただの黒いホイールですが、私的には地味なほうが好きなのでこれで良し。
グレーと白でRACING3。ステッカーですね。反対側には艶消し黒地に艶あり黒でFULCRUMの文字がありますが、手が届く距離まで近づかないと見えませんな。フルクラムのFが入った赤いステッカーがワンポイントで付いていますが、私の赤い車体に見事に飲み込まれています。
アルミ製のハブにも控えめにFの文字が。
リムは頂点を残して左右から山切りするような独特の形状。ワイドリム化しても総重量は微増にとどめたのはこのおかげでしょうか?重量は1,560g。アクシウムは1,840gですので280gの軽量化ですね。やったー!
スポークはすべてきし麺形状のストレートプルのエアロスポーク。ストレートプルも私のこだわったところ。フロントはラジアルの16本。リアは21本で2to1でうんぬんとか...もういい!
とにかく今までのアクシウムよりパワーアップしているよ。写真撮ってないで、さぁ走ろう!!
走ろうよ、実走だよ!
何カ月も夢見ていた新ホイール。すでに前日までに、アクシウムの乗り心地を確かめながらのお別れ会を終えています。ホイール交換で走りにどれほど違いが生まれるのか確かめてみましょう。
走り出して100mもたたずに気づいたのがハブの回転の良さ。足を止めてもいつまでもスピードが落ちない。ほぉーっ!?スケートで氷の上をツーーーっと滑っていくような感覚です。ホイール選定時にリムだのスポークだの色々こだわりましたが、ハブの回転はノーマークでした。ハブの回転ってなかなか数値では表せないし、表現しづらい部分ではないかと思います。なのでインプレで書いてあっても、よく回るよくらいなもんですよね。いきなりこれはいいですね。
漕ぎ出しはどうでしょうか?リムが軽量化したら漕ぎ出しが軽くなったって話をよく聞きますし、最も期待しているところです。グングングン...ん!?...うん?...へっへっへっ、ようわからん。
今度はゆったり速度からダンシングで一気に加速してみる。坂道でギュンとダンシングを入れてみる。これはアクシウムよりタメが無くダイレクトに加速してくれてる...気がする。うん、気がする程度であまり自信はない。
そのままいつも走りなれた坂道、アップダウン、平坦と合わせて50㎞ほど走ってみる。自分では感じ取れてないかもしれないが、いつも走っている道なのでタイムには表れているかもしれない。確認してみると...いつもと大差はないな。あん?
はい、ハブの転がり以外は大差なしということで終了!では終われませんよ。なにせ4万5千円近くつぎ込んだんですから納得できませんよ。もうちょっと掘り下げてみましょう。
まず今回のグレードアップで期待できる点は軽量化と剛性のアップでしょうか。特にリムが軽量化されれば漕ぎ出しの軽さに。剛性がアップすればタメのないダイレクトな加速につながります。んじゃなんで私はそれを感じ取れなかったの?となるわけですが、それは私のこれまでの乗り方に原因があるのではないかと。
私の体格は身長168㎝、体重57㎏ほど。これまでの乗り方はタイムやスピードをそれほど求めずに、体力の消耗を抑える省エネ運転のロングライド志向です。平均速度はせいぜい22㎞前後。急激な加速はしませんし、上り坂でもシッティングで淡々と回していく乗り方です。この乗り方でホイールの性能をどれほど感じ取れるでしょうか?それまでのホイールの性能限界を試すような走りをしていて、良いところ不足しているところを把握できていてこそグレードアップが効いてくるのではないでしょうか。それに足がクルクル回るようになっても心肺能力がついてきておらず、せっかくのキレの良い加速も長続きはしません。要は今までの走りがぬるかったね。アクシウムすら使いこなせてなかったねと。
これを機会にもうちっと負荷のある走りも試してしていこうかな。宝の持ち腐れにはしたくないですからね。これからじっくりレーシング3と付き合っていこうかと思います。
意外とアクシウムが優秀だったってことはない?
追記:レーシング3をメンテナンスしている間、1年半ぶりにアクシウムに戻してみたところ全然違いますね。改めてレーシング3のハブの回転の良さを再確認しましたが、漕ぎ出しなんかもアクシウムはもっさりと感じました。